「言葉遣い」の「遣う」という言葉は、思い遣り、気遣いなどと同じ文字を使うことをご存じでしょうか。相手への思い遣りの心を言葉によって表す・・と考えると自然と人に対する言葉遣いが丁寧になります。
言葉遣いが美しいという場合、ひとつには状況に応じて言葉を使い分けることができることが必要です。目上の方にお目にかかる場合に正しい敬語が使えているか、社外の方へ、社内のことを伝える際に尊敬語と謙譲語が間違わずに使えているか、確認する機会は日常生活の中でいくらでもあります。
最近は『日本語』がちょっとしたブームであり、関連の書物も多くベストセラーになるなど、言葉への関心が高まるのと同時に、言葉遣いや話し方が乱れていると感じる人が増えています。一度自分の普段の言葉遣いや話し方を見直してみませんか。
お願いする場合や、お断りする場合はには、直接用件を伝えると相手が不快に感じることが多いものです。そのような場合には、マジックフレーズを使い、語尾を依頼の形に変えると柔らかい表現になります。たとえば、「少々お待ち下さい。」は「大変恐れ入りますが、少々お待ちいただけますでしょうか。」に、「タバコを吸わないでください。」は、「大変申し訳ございませんが、こちらでの喫煙はお控えいただけますでしょうか。」のように言い換えます。
もちろん言葉だけではなく伝え方も重要ですから、感情や態度に申し訳ないという気持ちを込めて表現しましょう。
言葉遣いも、日常生活で実践してこそ身に付くものです。言葉遣いの美しい人の真似をすることから始めてみてはいかがでしょうか。「学ぶ」とは「まねぶ」ことつまり真似をすることです。